魔道祖師 小説1巻の感想

作品内容知らない人のためのあらすじ

妖怪や死霊がはびこる世界。それらを退治するのは仙師と呼ばれる者たち。

 

過去、邪道の術を使い多くの人々を恐怖に陥れた主人公魏無羨(うぇいうーしぇん)は、結束した仙師たちに討伐され命を落とす。

しかし13年後、本人の意思とは関係なく蘇ってしまう。

そしてある事件がきっかけで、かつて共に過ごした仙師の藍忘機(らんわんじー)と再会する。

彼とは価値観が合わず、生前では相容れない存在だった。

だが蘇り、姿の変わった魏無羨に気づいていないためか年月が人を変えたのか、かつて魏無羨の知っていた彼とは変わり、雰囲気が柔らかくなっていた。

正体がバレない様、逃げようと画策するもうまくいかず、鬼腕を巡る事件を解決するため共に動くことになる——

 

まずはネタバレ無しの感想

最初数ページ見た時点で「久々に読み応えのあるラノベだなー」と思いました。

地の文での説明が多く、用語も難しいので最初はちょっと退屈に感じるかも。無駄な描写が無いので、印象は良いんですけどね。

最初の事件が一段落するくらいの時には会話も増えていって読みやすくなった気が。

アニメを先に見ていた方がとっつきやすいかも。

 

この作品は中国のBL小説です。日本語版は文字数が多くなったためか(中国は漢字だけなので)本が分厚いです。そしてでかい。

こんな感じ。つまようじは大きさ比較。

紙の本だと読んでるとき手に負担がかかるw慣れれば大丈夫だけども。

これから買う人は電子書籍版もあるからそっちを買った方がいいかも。

挿絵は残念ながらありませんでした・・・。

 

文字は小さい。昔の歴史小説くらいの感じ? 慣れれば気にならない。

そして文章が上下の2段組み。なので文字量が全体的に多い。

 

試しに他の文庫本と比べてどうなのか、同じような分量のページを選んで文字数を数えてみた。

1ページ当たりの文字数
他の小説 468
魔道祖師 364×2(上下なので)

1冊の文字数(本文のみ)
他の小説 241ページ×468
=11万2788
魔道祖師 369ページ×(364×2)
=26万8632

他の文庫本の小説と比べて2.5倍弱の量ってとこですかね。1ページだけでしか判断してないので平均とかとってないし、大雑把に計算しただけなので正確ではないですが。

 

あと場面切り替えのとことか日本の小説だと大体数行空白になったりするけど、こちらはほぼ無かった印象。なので「キリいいとこまで読もう」と思っても、なかなか切りどころが難しい。そこがちょっと難点。

あとたまに地の文での「彼」が誰を指してるのかわかりにくいとこもあった。

用語は難しいですが、冒頭にある程度説明書きされてたり、本文中に( )で簡単に説明されてたりしました。

 

ここからネタバレあり

上でも書いたけど、最初の方は地の文が多く会話文は少しだけなので藍湛が合流するまではちょっと退屈かも。

雲深不知処に連れてかれた(アニメではこれから過去編になる)とこからどんどん面白くなっていった。

小説では過去編にいかず現代での話が続いて、藍家の門弟たちとの絡みが増えていくのもいいですね。何とかここから抜け出そうと、わざとみんなが怒るようなことをやって、それに対する真面目な門弟たちの反応が面白い。

 

しかし1巻の中盤でアニメ2期の内容が入ってくるとは思わなかった。

カットされてるとは言われてたけど、流れはアニメと同じだと思ってたので。

小説は現代がメインで過去は思い出す感じの印象。私はアニメのように割と一気に過去を見せる方が好きですね。気持ちの変化とか積み重ねとかがわかりやすいので。

 

そしてちょっと3巻のネタバレなんだけど、

最初に原作を見たのは3巻だったのね。

原作1、2巻が売り切れで買い逃してたので、3巻買ったときに我慢できずにちょっとだけ冒頭見たのよ。そしたら蓮花塢が陥落したとこだったので驚いた。まだそこなのかと。カットされた過去編どんだけあったんだよと思ったが、一気に見せるんじゃなかったからなのね。納得。

 

存在感・印象の違い

藍家の門弟である思追と景儀は存在感が強くなってる。アニメだと薄かったのに。逆に江澄は存在感が薄くなってる。

 

小説の方だと江澄は魏嬰のことあまりよく思って無いように見えた。この江澄だと闇落ちするというのも納得と言うか。

アニメだと表情が見えるから、仲がいいからのきつい口調というのがわかるんだけどね。過去編入ったときにホワイサンが雲深不知処にやってきた二人を橋かどっかの上から見てた時の二人の姿が印象的だったのよ。

あそこで「この二人は昔は本当に仲が良かったんだな」と思ったからね。

 

小説から入ってたら江澄のこと好きじゃなかったと思う。

過去回想でもずっと怒ってる感じだし、アニメと違って雲深不知処では魏嬰は複数の生徒と一緒に居るからその中の一人って感じに思えるし。

あと江澄ちょっと口悪いwアニメだといいとこの坊ちゃんって感じだったけど小説ではちょいヤンキーみたいに思ったw

これは小説を翻訳した人とアニメの脚本書いた人の解釈が違ったからなのだろうかw本家中国の江澄はどういう印象の話し方だったんだろうw

 

ホワイサンも存在感はアニメ程は無かったような。絵がないせいか、過去の回想での印象がうっすいからなあ。

さっきも書いたけど、アニメでは雲深不知処で魏嬰、江澄、ホワイサンの3人で行動してるように見えたけど、原作では他にも複数生徒いたから名前があるモブくらいの印象。

なので石室付近で再会したときも友人というより知人って印象だった。

 

アニメと違うとこ

小説とアニメでは流れが違うねー。

アニメではあったひょっこりオジサンが出てくるとこなかったよね?バイオハザードみたいな村通ってから金凌と藍湛と魏嬰の3人で山に行くのも。

藍湛が魏嬰と玄武退治したときの事を思い出したとこ、あれアニメだとまだ正体バレてない(と思ってた)ときだからな。

原作では割と正体バレ早くて驚いた。まあアニメでは過去編やってから現代だから・・・。

そういやあの山でバラバラになった体の一部分を見つけたんだっけ。

原作ではもう一回石室に戻ったときに見つけてるからなあ。その重要なとこアニメではなかったし・・・。もしかして体の一部を見つける過程が違うのか。は~アニメは大胆に変えて来たのね。

そういやあそこはアニオリ部分とかいうコメあったような気がする。

アニメではホワイサン滑り込みセーフで2期最終回に登場して、話聞いた後終わったからなあ。

原作ではホワイサンの話聞いた後に石室に行って体掘り当ててた。

何かもう原作の方もアニメの方も内容忘れて来てるわw量あるから原作1巻読むのも大分時間開いたし。

しかし石室の説明は文字の方がわかりやすかった。アニメだとよくわからんまま進んでいったから。

 

3期の部分

残り3分の1くらいになるとアニメでやってないとこに。

母親の師匠の弟子の話が出て来たからアニメ3期になる部分でしょう。2期の最後の方でちょこっと映ってた寒そうなとこ(霧)に行くのあるし。

 

これ映像としてのメディアでは過去編からやって正解だわ。

3期の範囲のある事件が魏嬰に関係がある理由のとこで「陰虎符」と藍湛が言うところあるけど、小説だとここで陰虎符の存在初登場なのね。

陰虎符の説明があるんだけど、映像作品だとここでその説明をするのは難しい。だって地の文のみで描かれているんだもの。

でも先にどういうものか過去編で見せてると、3期のここで藍湛が「陰虎符」と言っただけで視聴者も魏嬰も「ハッ」と気づけるわけだからね。

 

 

3期の範囲では酔った藍湛も出てくるw素直で可愛いw

ニヤニヤするシーンが多くていいですね。

酔った藍湛が魏嬰への気持ちを隠し切れなくなって「離れろ」と言ったり子供みたいな独占欲を出してくるのがかわいいw

 

そして3期の内容である、霧が立ち込める義城に乗り込む。

そこで思追、景儀とまた会えるとは思わなかった。原作では本当に存在感あるなあ。金凌も一緒だし、この3人組も好きだなあ。

 

最後に

うおおおおお気になるところで終わったああああ。

まさか藍湛と別れたまま1巻終わるとは。

 

1期2期3期と全部の内容がちょっとずつ入ってるとは思わなかった。

アニメで知ってる部分だけかと思ってたからなあ。嬉しい誤算。

しかし魏嬰がもうすっかり藍家の公子たちを指導しちゃってるがいいのかw先輩と言われるまでにw変わり者の莫公子だったはずなのにw

3期の内容のとこで終わったから次どうなるかわからんw楽しみw